bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

🤣「国民は最低限の文化的生活をおくる権利を有する」

人は自分中心で生きている、というと「そんなことありません私は人のことを

思って生きています、いつも人に助けられて生きていますよ」と、反論してくる人がある。

 

そう言える人は余裕がある人。

新型コロナウイルスによって、会社が閉鎖、収入がなくなり家賃が払えなくなった人。

明日の自分をどうしよう、水でも“ただ”ではない。

公園の水は只、でも市民のもの、誰のものでも盗まなければ生きて行けない。

そこまで追い込まなければ、

「国民は最低限の文化的生活をおくる権利を有する」

ということに思いつくことは出来ない。

聞くところによると、自分の家を持っている人は「生活保護」の対象者外。

👨AIはそれが出来ない。

将棋界に藤井聡太棋聖が新風を吹き込んでいる。

彼の師匠、杉本昌隆、19681113(51) 愛知県名古屋市出身。(板谷進九段門下)とは何局か指導を受けた、もちろん二枚落ち。

四枚落ちでお願します、いや、二枚落ちでやりましょう。

二回ばかり四枚落ちでお願しましたが応じてくれませんでした。

何故応じてくれないのには訳がある。

 

 

日本の将棋は「奪った敵の将棋を再利用する」という独特の進化をとげた。

それによって生じる変化は、10の200乗と言われている。

ちなみに、木星探査機のボイジャー木星に到達するまでの動く数字は10の100乗。

もちろんAIでないと計算できない。

人間の頭脳はそれをやりとげる。

人間は一瞬にして複雑な局面を5~6通りのポイントに絞り込む。

AIはそれが出来ない。

 

終戦直後、連合国軍総司令官(GHQ)は、将棋は軍国主義に繋がる疑いがあると将棋連盟に呼び出しをした。

「よし、オレが行こう」と升田幸三九段が出向いた。

ホイットニー民政局長はこう切り出した。

「日本の将棋は捕虜を自軍の力として酷使する,これはジュネーブ協約が禁ずる捕虜虐待だ」

 

応じる升田幸三、(後に名人)「とんでもない。将棋の捕虜は、将校は将校、歩兵は歩兵として遇する。

捕虜への敬意と尊厳を守るジュネーブ精神そのものではないか。

と、一蹴した。

 

聡太は、本日のNHK杯将棋トーナメントに塚田九段に勝利して、二回戦に進んだ。

 

虚子に飽き足らない俳人が出て来るのは頷ける。

       膝に来て消ゆる稲妻薄きかな

                  高浜虚子

         難しい言葉は何もない、でも、句形はイマイチ。

         「膝に来て」稲妻が膝を照らした、ということ。

     「来て」は、無駄な言葉・「稲妻膝に」これで来ている。

         「消ゆる」消えない稲妻なんてない。

     「薄き」かな・止の詠嘆、弱い稲妻の光が膝を照らした。

  句会で披講されていると思うけれど、指摘する者はいなかったのでしょう。

 

             夏痩の原因あらん心せよ

                     虚子

                教訓俳句は詩情に遠い。

 

              「濃淡の膝にいなづま拭ひ縁」

               「濃淡の膝に稲妻四八畳」

               「濃淡の膝に稲妻総四八」

                    bn

    ↑の三句、何かおかしい、何度も読み返していて気が付いた。

                名詞だけで、動詞がない。

 

(「総四八畳」そうしはち)名古屋地方の方言なのだろうか、広辞苑にでていない。

   一階も二階も八畳の間が四部屋、南側は一間の廊下、北は三尺の廊下。

          こういう家に住むのは成功者の証。

   (「拭ひ縁」ぬぐいえん)拭き込まれた滑らかな縁側。広辞苑にある。

 

 

虚子無用論・虚子六句

      浅間背に日覆したる家並び

     浅間山をバックに葦簀か何かで日除けした家が並んでいる。

 

       流れ星悲しと言ひし女かな

             「悲しと言ひし」感傷的。

        感傷的な句はだめだ、それがどうしたのでしょう。

      どんな巨匠でもつまらない作品が出来てしまうことはある。

            でも、発表してはいけない。

 

     蝉取(せみとり)の網過ぎてゆく塀のそと

             それがどうしたのですか?

           そんなこと報告されても感動はない。

 

        髪の先蛇の如くに洗ひをり

                  比喩が安易。

 

       川渉りくる人もある桃の宿

 

        手ぬぐいを干して二人の鮎の宿

                bn(発表・結社)

 

桑原武夫の俳句、第二芸術論。

主だった俳人達の虚子無用論、が起きたのも頷ける。

川崎展宏くんが虚子を書くと聞いたから、東北まで出かけて、「褒めて書け」と言ってきたんです。

森澄雄

 

川崎展宏 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/川崎展宏

川崎 展宏(かわさき てんこう、本名ではのぶひろ、1927年1月16日 - 2009年11月29日)は、広島県出身の俳人、国文学者。呉市生まれ。父は海軍士官。1953年、東京大学文学部国文学科卒業。1958年、同大学院満期退学。米沢女子大学、共立女子大学を経て、明治大学法学部教授。

僕が虚子をとりあげるのは稀。

     死にし虻蘇らんとしつつあり

                    高浜虚子

            (しにしあぶよみがえらんとしつゝあり)

 

     一旦死んだ虻は生き返らない、死んだと思ったけど、死んでいなかった。

                    という句意。

            俳句はくだらない事を言えばいい。

              意味のないくだらない事を言った者が勝ち。

 

              大空にうかめる如き玉椿

                         虚子

                    虚子は「如き」と言っている。

                     (「玉椿」椿の美称)

 

 [2] 〘他マ下二〙 うかめる(浮)

〘他マ下一〙 うか・む 〘他マ下二〙 =うかべる(浮)

物を水面や空中に浮かぶようにする。浮かせる。

※今鏡(1170)一「龍鳥の唐船池にうかめて」

物事を外面に表わす。特に、涙などを出す。

太平記(14C後)一一「時直頭を地に付けて、両眼に泪(なみだ)(ウカ)めたり」

暗記する。

※讚岐典侍1108頃)上「明け暮れ一二の巻をうかめさせ給ふ」

十分に知る。また、芸事などに熟達する。転じて、知っているようなふりをする。〔日葡辞書(160304)〕

良い状態にさせる。

 () 死者の霊を成仏させる。

「息」と「熄」

 

    噴水の熄(や)む空答へなきままに

                  津島里永子

      噴水と空の取り合わせは陳腐、でもこの句は新鮮、作者の創作。

終熄→終息←今はこちらを使われることが多いが「熄」は「ソク」とは読むが(イキ)とは読まれない。

 

       噴水のてっぺん三秒の憩ひ

                   bn

        十七音だが、五・七・五の定型ではない、句跨がり。

生き比べ

       前向ける雀は白し朝ぐもり

                    中村草田男

                   さすが一流俳人

 

        皮となる牛乳のおもてや朝ぐもり

                     日野草城

            牛乳は「チチ」と読まなければ定型に収まらない。

    「朝曇り」は夏の季語、牛乳が膜をはるのは温めて表面が冷えたら膜がはる。

        夏は牛乳を冷やして飲む、これは小さいミスではない。

          草城も一流俳人、俳句は過誤(過失)をくり返す。

 

        掃き下りる寺の脇坂朝曇り

                  斎藤史

              「脇坂」という単語はない。

               でも、情景は見える。

 

            朝ぐもり海かぜ戦ぐ生き比べ

                    bn

                (戦ぐ「そよぐ」)