👨AIはそれが出来ない。
彼の師匠、杉本昌隆、1968年11月13日(51歳) 愛知県名古屋市出身。(板谷進九段門下)とは何局か指導を受けた、もちろん二枚落ち。
四枚落ちでお願します、いや、二枚落ちでやりましょう。
二回ばかり四枚落ちでお願しましたが応じてくれませんでした。
何故応じてくれないのには訳がある。
日本の将棋は「奪った敵の将棋を再利用する」という独特の進化をとげた。
それによって生じる変化は、10の200乗と言われている。
ちなみに、木星探査機のボイジャーは木星に到達するまでの動く数字は10の100乗。
もちろんAIでないと計算できない。
人間の頭脳はそれをやりとげる。
人間は一瞬にして複雑な局面を5~6通りのポイントに絞り込む。
AIはそれが出来ない。
終戦直後、連合国軍総司令官(GHQ)は、将棋は軍国主義に繋がる疑いがあると将棋連盟に呼び出しをした。
「よし、オレが行こう」と升田幸三九段が出向いた。
ホイットニー民政局長はこう切り出した。
「日本の将棋は捕虜を自軍の力として酷使する,これはジュネーブ協約が禁ずる捕虜虐待だ」
応じる升田幸三、(後に名人)「とんでもない。将棋の捕虜は、将校は将校、歩兵は歩兵として遇する。
捕虜への敬意と尊厳を守るジュネーブ精神そのものではないか。
と、一蹴した。
聡太は、本日のNHK杯将棋トーナメントに塚田九段に勝利して、二回戦に進んだ。
虚子に飽き足らない俳人が出て来るのは頷ける。
膝に来て消ゆる稲妻薄きかな
難しい言葉は何もない、でも、句形はイマイチ。
「膝に来て」稲妻が膝を照らした、ということ。
「来て」は、無駄な言葉・「稲妻膝に」これで来ている。
「消ゆる」消えない稲妻なんてない。
「薄き」かな・止の詠嘆、弱い稲妻の光が膝を照らした。
句会で披講されていると思うけれど、指摘する者はいなかったのでしょう。
夏痩の原因あらん心せよ
虚子
教訓俳句は詩情に遠い。
「濃淡の膝にいなづま拭ひ縁」
「濃淡の膝に稲妻四八畳」
「濃淡の膝に稲妻総四八」
bn
↑の三句、何かおかしい、何度も読み返していて気が付いた。
名詞だけで、動詞がない。
(「総四八畳」そうしはち)名古屋地方の方言なのだろうか、広辞苑にでていない。
一階も二階も八畳の間が四部屋、南側は一間の廊下、北は三尺の廊下。
こういう家に住むのは成功者の証。
(「拭ひ縁」ぬぐいえん)拭き込まれた滑らかな縁側。広辞苑にある。
虚子無用論・虚子六句
浅間背に日覆したる家並び
浅間山をバックに葦簀か何かで日除けした家が並んでいる。
流れ星悲しと言ひし女かな
「悲しと言ひし」感傷的。
感傷的な句はだめだ、それがどうしたのでしょう。
どんな巨匠でもつまらない作品が出来てしまうことはある。
でも、発表してはいけない。
蝉取(せみとり)の網過ぎてゆく塀のそと
それがどうしたのですか?
そんなこと報告されても感動はない。
髪の先蛇の如くに洗ひをり
比喩が安易。
川渉りくる人もある桃の宿
手ぬぐいを干して二人の鮎の宿
bn(発表・結社)
桑原武夫の俳句、第二芸術論。
主だった俳人達の虚子無用論、が起きたのも頷ける。
川崎展宏くんが虚子を書くと聞いたから、東北まで出かけて、「褒めて書け」と言ってきたんです。
(森澄雄)
https://ja.wikipedia.org/wiki/川崎展宏
川崎 展宏(かわさき てんこう、本名ではのぶひろ、1927年1月16日 - 2009年11月29日)は、広島県出身の俳人、国文学者。呉市生まれ。父は海軍士官。1953年、東京大学文学部国文学科卒業。1958年、同大学院満期退学。米沢女子大学、共立女子大学を経て、明治大学法学部教授。
僕が虚子をとりあげるのは稀。
死にし虻蘇らんとしつつあり
(しにしあぶよみがえらんとしつゝあり)
一旦死んだ虻は生き返らない、死んだと思ったけど、死んでいなかった。
という句意。
俳句はくだらない事を言えばいい。
意味のないくだらない事を言った者が勝ち。
大空にうかめる如き玉椿
虚子
虚子は「如き」と言っている。
(「玉椿」椿の美称)
[2] 〘他マ下二〙 ⇒うかめる(浮)
〘他マ下一〙 うか・む 〘他マ下二〙 =うかべる(浮)
① 物を水面や空中に浮かぶようにする。浮かせる。
※今鏡(1170)一「龍鳥の唐船池にうかめて」
② 物事を外面に表わす。特に、涙などを出す。
※太平記(14C後)一一「時直頭を地に付けて、両眼に泪(なみだ)を浮(ウカ)めたり」
③ 暗記する。
※讚岐典侍(1108頃)上「明け暮れ一二の巻をうかめさせ給ふ」
④ 十分に知る。また、芸事などに熟達する。転じて、知っているようなふりをする。〔日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ 良い状態にさせる。
(イ) 死者の霊を成仏させる。
「息」と「熄」
噴水の熄(や)む空答へなきままに
津島里永子
噴水と空の取り合わせは陳腐、でもこの句は新鮮、作者の創作。
終熄→終息←今はこちらを使われることが多いが「熄」は「ソク」とは読むが(イキ)とは読まれない。
噴水のてっぺん三秒の憩ひ
bn
十七音だが、五・七・五の定型ではない、句跨がり。