bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

一字の相談を加ふべからず

鷹の目の枯野にすはるあらしかな_内藤丈草
鷹の目が枯野にすわる物は「あらし」しかない。
うづくまる薬の下の寒さかな_内藤丈草
去来抄』に
「先師、難波の病床に、人々に夜伽の句をすすめて、今日より我が死期の句なり、一字の相談を加ふべからず、となり。
さまざまな吟ども多く侍りけれども、ただこの一句のみ、丈草出来たり、とのたまふ」とある。
去来は「かゝる時は、かゝる情こそ動か。興を催し、景をさぐるいとまあらじとは、此時こそと思ひ侍りけりる」とある。