僕が虚子をとりあげるのは稀。
死にし虻蘇らんとしつつあり
(しにしあぶよみがえらんとしつゝあり)
一旦死んだ虻は生き返らない、死んだと思ったけど、死んでいなかった。
という句意。
俳句はくだらない事を言えばいい。
意味のないくだらない事を言った者が勝ち。
大空にうかめる如き玉椿
虚子
虚子は「如き」と言っている。
(「玉椿」椿の美称)
[2] 〘他マ下二〙 ⇒うかめる(浮)
〘他マ下一〙 うか・む 〘他マ下二〙 =うかべる(浮)
① 物を水面や空中に浮かぶようにする。浮かせる。
※今鏡(1170)一「龍鳥の唐船池にうかめて」
② 物事を外面に表わす。特に、涙などを出す。
※太平記(14C後)一一「時直頭を地に付けて、両眼に泪(なみだ)を浮(ウカ)めたり」
③ 暗記する。
※讚岐典侍(1108頃)上「明け暮れ一二の巻をうかめさせ給ふ」
④ 十分に知る。また、芸事などに熟達する。転じて、知っているようなふりをする。〔日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ 良い状態にさせる。
(イ) 死者の霊を成仏させる。