虚子に飽き足らない俳人が出て来るのは頷ける。
膝に来て消ゆる稲妻薄きかな
難しい言葉は何もない、でも、句形はイマイチ。
「膝に来て」稲妻が膝を照らした、ということ。
「来て」は、無駄な言葉・「稲妻膝に」これで来ている。
「消ゆる」消えない稲妻なんてない。
「薄き」かな・止の詠嘆、弱い稲妻の光が膝を照らした。
句会で披講されていると思うけれど、指摘する者はいなかったのでしょう。
夏痩の原因あらん心せよ
虚子
教訓俳句は詩情に遠い。
「濃淡の膝にいなづま拭ひ縁」
「濃淡の膝に稲妻四八畳」
「濃淡の膝に稲妻総四八」
bn
↑の三句、何かおかしい、何度も読み返していて気が付いた。
名詞だけで、動詞がない。
(「総四八畳」そうしはち)名古屋地方の方言なのだろうか、広辞苑にでていない。
一階も二階も八畳の間が四部屋、南側は一間の廊下、北は三尺の廊下。
こういう家に住むのは成功者の証。
(「拭ひ縁」ぬぐいえん)拭き込まれた滑らかな縁側。広辞苑にある。