bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

午前九時始まる避暑の日課かな・・虚子

     去つてゆく足跡ばかり春渚

                   吉田千嘉子

 

             爪先はどちらを向いているのだろう。

          の方とのほうとでは解釈、鑑賞は違ってくる。

        作者はそれを言っていない、だから奥の深い句になっている。

                   年齢も不肖。

     写生句で、「実際そうだったんです」と言ったら、大した作者ではない。

        思ったことを見たことのように写生する、それも写生句。

 

冷やかにその行く末を見守りぬ・高浜虚子

「冷やか」冷淡、愛そうもない様。

季語だけれど、季感は感じられない。

そのように解釈されるのも「に」にある。