bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

独創句

雪原や人住みて灯をともしをり―鶴田玲子
作者は、昭和八年、北海道生まれの人。
雪原は見たことがないから想像するしかない。
こんな所に家がある、人が住んでいるのだろうか。
そんな風景の在り様。

葦原のどの葉にもつく霧氷かな―・・玲子
葦原も見たことがない、この葦の葉に霧氷がついて、あの葦の葉にはついていない、そんなことはあり得ない。
「どの葉にもつく」あたりまえのことを言いきっている。
詠めそうで詠めない、令和の今でも十分通用する創作句。