bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

充実の秋

おまえはお前の人生の秋に入っていること、春の魅力や夏の輝きは過ぎ去って帰ってこないこと・・・略・・・自分に言い聞かせておけ。「人生について―日記抄」(土居寛之訳)アミエル アミエルは自分に言い聞かせている。秋は魅力を振りまく必要はない、輝く…

詩は虚実の間で成立する

媚びてると/われを言いたる/人がいて/それから百夜/眠っていない・江戸 雪作者はどういう人なのか、何歳なのか、男か女か、情報は全くない。百日眠っていない、嘘だ、そんなことあり得ない、虚言癖のある人なのかな。「媚びている」と言われたことは事実でし…

「概念」・何という難しい単語なのだ

概念―事物の本質をとらえる思考の形式。事物の本質的な特徴とそれらの連関概念の内容。概念は同一の本質を持つ一定範囲の事物に適用されるから一般性をもつ。例えば、人という概念の内包は人の人としての本質的特徴であり、外延はその特徴をもつあらゆる人々…

寝た者は転倒する恐れがない

寝た者は顛倒(てんとう)する恐れがない。身を低く屈める者は驕る恐れがない。詩人・バニヤン(1628~1688)イギリス。「ハートで読む英語の名言」加島祥造 当然「逐語」で読まない。読んだら名言にはならない。車に乗らなければ被害者にはなるが、…

見つかれば殺されてしまう。

冤罪を負うて蜚蠊生れけりー笹下蟷螂子(えんざいをおうてごきぶりうまれけり)ゴキブリ自身悪いことをしているとは思っていない、見つかれば殺されてしまう。生れたばかりのゴキブリは間違いなく純真無垢だ。「負うて」は「負ふて」が正しい。うッ・・「・…

ラクビー後進国

日本の秋を尽くして楕円の輪ーbn さっきから仕方ないかと言うハンカチー池田澄子

俳句は読者と共同作業

秋の夜装丁威張る文庫本―bn

事件に巻き込まれた死

けふよりは父亡き日々よ冷奴ー澤井洋子逝かれたお父さんの年齢、看取られた洋子さんの年齢によって解釈、鑑賞は大きく変わってくる。人の死にもいろいろある、多分、誰でもそうだと思うけれど、事件に巻き込まれた死は耐えられない。

文法の間違い

日に三度くすりをのんで秋ふかむー喜多みき子「秋深し」は、冬隣、明日は立冬。「秋深む」は、だいぶ秋が深くなったなぁー、という感慨。この人は決まった時間に何年も薬を飲んでいるのでしょう、四時代で暗くなる冬期、七時でも明るい夏。薬を飲むことによ…

答を出すのは読者

怒号より強き黙あり冬の海―大串 章「より」-①〘副〙(多く形容動詞の上に付けて)それまでの程度をこえて。いっそう、さらに、もっと。 ②〘助詞〙(格助詞)動作の起点となる地点・・・(活用語の連体形について)ことが起ってすぐ後の事の続く意をあらわす…

生死の虚実は問うところではない

冬耕の兄がうしろの山通るー龍太私は、写生は、感じたものを見たものにする表現の一方法と考えている。その逆でもいい。また俳句は「私」に徹して「私」を超えた作品に高めるものだと思っている。例えばこの作品の場合、私の兄でなくてもよろしければ成功し…

清和(季語・初夏)

飯田龍太__帰省子に山が着流しにて暑し__これは内容的には面白い句で、夏休みに久々で田舎へ帰って眺めた山が、真夏の光の中で、まあ着流しのような感じを受けたという句意ですが、これは随分問題がある。「山が着流し」ということが、この作品の眼目で…

話だしたら止まらない

茄子苗の事に二時間奪られけりー藤田湘子 軽い気持ちで質問した・・・相手は専業農家の人ではないと思う。趣味で野菜を作っている人だ、もう、話だしたら止まらない。

俳句鑑賞

冬の坂のぼりつくして何もなしー木下夕邇何もないことはない、何かある。夕邇には何もない物、があった。 山寺に蒟蒻売りや春寒しー鬼城蒟蒻売りと山寺しかない。 雨風に木の芽一刻も休まざるーみどり女確かに,ひと時も休まない。木の芽だけではない、生あ…

名句だと思う

新妻の無為の時間や水中花大輪靖宏「無為」をどのように説くか?水中花も微妙に新妻と絡み合っている。令和の今は新妻も勤めに出るのかな、だとしたら「無為」は働かない。

「飛ぶ蛍」では作意が顕、作品にならない。

人殺す我かも知らず飛ぶ蛍-前田普羅 鶏、豚、牛、馬を、殺せる人はそんなにいない。状況によって、人は殺せる。 十人、二十人、百人殺せば殺人鬼。百万、二百万、一千万人殺せば英雄。トランプさん、ロウハーニーさんが、英雄にならないように願うばかり。…