bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

よいお年を

年暮るる野に忘られしもの満てりー飯田蛇笏力でもって首都を占拠、住民を難民と化する、そのような暴挙を赦しているは、大きな忘れ物である。

歌舞伎十八番

襖みな外して富士を迎へけり―須藤常央みな外してしまったのですか、「開け放って」なら自然に受け入れることが出来ます。強い表現は作意を感じてしまいます。 夕映の暫く倚るは冬襖―角川源義(倚る「よる・もたれる・よりかかる」)(広辞苑)「しばらく」の…

(すべりひゆ)馬歯莧・滑莧・夏の季語。

池田澄子・二句煮凝やなんとかするとはどうするか「や」で切っているから・「なんとかするとはどうするか」と、「煮凝」(季は冬)の関係は無くなっている。でも細い糸で繋がっている、その細い糸は俳句では重要。昼間でも煮凝りが溶けない、「この隙間風の…

霊長類には指がある

アネモネや別れ迫りし指やさし―亀頭文子作者は大正九年東京生れ猿の毛繕い、あれは愛撫ではないね。 アネモネに不良の匂ひして真昼―櫂 未知子人に指ある 夕べの別れ僕が二人の作品をこのように解釈した、ということでお願いします。

ミミズの鳴き声聞いて下さい、そして俳句で発表してください

(池田澄子)三句揚羽から目をはなさずに拝聴す瞬いてもうどの蝶かわからない目をはなしたからいけないのでしょう、アッ、瞬いただけですか。蚯蚓鳴く日まで私は生きられぬ先生、今は鳴きません、世の中超スピードでころがっています、諦めてはいけません、…

雪女・虚の世界

雪女くると茶碗にしぼる乳―木内彰志この世に未練を残した雪女、句の内容から、乳しぼる・と動詞でながしてもイイのではないか。一枚の弔電ぬらし雪女―木内彰志 雪女線路は白くなつてをりーbnいかにも雪女が線路を白くしたような錯覚を読者に与える。雪女は幻…

独創句

雪原や人住みて灯をともしをり―鶴田玲子作者は、昭和八年、北海道生まれの人。雪原は見たことがないから想像するしかない。こんな所に家がある、人が住んでいるのだろうか。そんな風景の在り様。 葦原のどの葉にもつく霧氷かな―・・玲子葦原も見たことがない…

俳句は詩

菜の花がしあはせさうに黄色して―細見綾子 俳句で物事を言おうという人がなんと多いことか。

俳句は、専業俳人と専門俳人とに分けれれる

「盗む」(他動詞)は、英語で「スチール(steal)」盗塁。この動詞が名詞として使われると、・・・。「盗み」盗みを働く・盗み心・盗み撮り・盗み物(盗品)・・・。まだ誰のものでもあらぬ箱の桃―大木あまり誰のものでもなかったら、盗んでも警察に捕まら…

「本当にそうだったんです」は、もう止めましょう・櫂未知子

天体のゆうべ毛深きももすもも―折笠美秋今生の狂ひがたらず秋蛍―手塚美佐←\(^o^)/ないしよごと一粒の春みどろかなbn 意味が解らない 意味を言っていないから、解らないのは当然。見た物、事を、写実的に言葉に写し取る、これは間違い、工房の秘密で、これ…

他動詞・目的語がないと意味が完結しない・・・

〖大勢の寒がつてゐる磯遊び〗原 雅子作者が寒がっている、だから遊んでいる人も寒いと捉えた。一人ひとり聞いてまわったわけではないけれど、この句を読んだ僕も寒い。 〖潮風をよろこぶ仔馬生まれけり〗雅子さん、仔馬に聞いたの?季語<仔馬>春・「喜ぶ…

緋毛氈北の野茶屋にすまふとりー蕪村

緋毛氈鮒ずし鬻ぐ井伊の城ーbn(ひもうせんふなずしひさぐいいのしろ) 鮒鮨や彦根の城に雲かかる―蕪村

閉まらぬ・締まらぬ

春愁や扉締まらぬ鳩時計―bn俳句総合誌発表済・佳作・選・有馬朗人、茨城和生、保坂リエ「閉まらぬ」もある。でも「締まらぬ」は、しまりがない、だらしない、蝶番の劣化で隙間がある。解釋に幅が出る。

俳句は物事を言うものではない

赤い羽根付けたからには何処かゆかむーbn発表(俳句総合誌)有馬朗人・選往復の運賃、映画館の入場料、昼、夜の食事代×2=ん万円赤い羽根には定価はない。映画を見て、食事しても一日の楽しみは、直ぐ忘れてしまう。定価のない赤い羽根にお金を使うと、心の…

文・兼題二句

俳句総合誌・兼題・文木枯の吹くだけ吹かせ文机―bnkosyou木枯よ気のすむまで吹け、俺は温い部屋で本を読んでいる。 俳句総合誌・兼題・文立ちて読む文過ぎた日の秋夕やけーbnkosyou7・5・5で読む、句跨り。箪笥の抽斗を整理していたら、昔の手紙が出てき…

この頃の富士

この頃の富士大きなる寒さかなー子規(この頃の富士)近頃の富士は大きい、富士の大きさは昔も今も大きさは変わらない。この頃の富士/大きなる寒さかなこの頃の/富士大きなる寒さかなこの頃の富士大きなる/寒さかな文脈に納得出来ない。大きなる、は、寒…

絶対句を期待してはいけない

蟻殺すしんかんと青き天の下ー加藤楸邨人間探求派の楸邨、蟻をそのまま「蟻」として読み説くのでは句が可愛そう。「しんかん」・心肝・身幹・辛艱・信管・神感・鑒宸・震撼・深閑・鍼管・新関・・他多数。楸邨先生、読者に負担をかけないように一発で意味が…

俳句は芭蕉から

何(なに)にこの師走の市にゆく烏―芭蕉烏が市の方に飛んでゆく、何で好んで、ごった返す師走の市などに行くのか。「この」は烏に掛かる、何でこのカラスは、烏は芭蕉自身でもある、孤独を好む芭蕉でも人恋しい時もある。

ヤーフーブログに投稿を再掲

床に覚めけふ思ひ入る白障子―bn 覚めてまだ今日を思はず白障子―岡本 眸 -^^-山口誓子・・再掲蘆の芽や志賀のさざなみ靴ぬらすー田村木国蘆の芽が水面にぬきんでるころ、琵琶湖のほとりに立った。蘆の芽の間をさざ波が寄せてきて、自分の靴をぬらす。海…