bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

僕の句会ならこのように言う

ひぐらしや尿意ほのかに目覚めけり 正木ゆう子 何時目覚めたのか、(昼、夕方)はそれほど拘ることはない。 「尿意を仄かに感じて目覚めた」これは俳句的表現。 「尿意ほのかに」これが面白い、ゆう子の言いたいのもこれだと思う。 そうだとしたら、目覚めけ…

やがてわが真中を通る雪解川正木ゆう子色々深読みして言葉を並べれば雪解川を逆流させることも出来る。「やがて」←おっつけ。まもなく。ほどなく。そのうち。早晩。今に。(広辞苑)私の真ん中を通る。作者は女性、男のぼくから読み解けば、エロチシズム。エ…

理屈が入がれば嫌味感漂う

一句得るまでは動かじ石蕗の花阿部みどり女文語でかな書きは(「得る」うる) 鳰のよく潜るさいはひさはにあり岡井省二失礼だとは思いますが、このを句読み解ける人は少数だと思う。読み解けても、解けなくても生活に何の変化もない。読み解ければ、少し幸せ…

漱石俳句

子らの風邪癒えたり庭に枕干す小林千史菠薐草スープよ煮えよ子よ癒えよ西村和子上の二句は嫌味がない。 病癒えず蹲る夜の野分かな夏目漱石やはり漱石は文学者で、俳人ではない。「病癒えず」色で言えばこれは黒。「蹲る夜の野分かな」これは灰色。言葉も内容…

たれば俳句でも因果関係はない

子らの風邪癒えたり庭に枕干す 小林千史 等、(ら)だから複数、姉妹で風邪を引いていた、「枕干す」で、母親の安堵感が溢れている。 菠薐草スープよ煮えよ子よ癒えよ 西村和子 こちらは、ほうれん草煮えよ、ではない、「スープよ、煮えよ」だから。 固形物…

格助詞

海に降る雪美しや雛飾るー小林康治ここの「や」は、切れ字でつかっていない。窓から雪の降る海を眺めいて、お雛様を飾っている。「や」は接続助詞。 海へ去る水はるかなるり金魚玉ー三橋敏雄なぜ「金魚玉」なのか、どのような働きをしているのか?金魚玉には…

古典

梅が香にのつと日の出る山路かな_芭蕉表記の言葉から・・梅が香る山みち、余寒の早朝。「のつと」は、副詞、文脈から読み解けば「突然」尾根道の樹林帯を抜けたのでしょう。(突然の日の出はない)この句は「梅が香の巻」の発句。 梅が香にのつと日の出る山…