bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

虚子に飽き足らない俳人が出て来るのは頷ける。

膝に来て消ゆる稲妻薄きかな 高浜虚子 難しい言葉は何もない、でも、句形はイマイチ。 「膝に来て」稲妻が膝を照らした、ということ。 「来て」は、無駄な言葉・「稲妻膝に」これで来ている。 「消ゆる」消えない稲妻なんてない。 「薄き」かな・止の詠嘆、…

虚子無用論・虚子六句

浅間背に日覆したる家並び 浅間山をバックに葦簀か何かで日除けした家が並んでいる。 流れ星悲しと言ひし女かな 「悲しと言ひし」感傷的。 感傷的な句はだめだ、それがどうしたのでしょう。 どんな巨匠でもつまらない作品が出来てしまうことはある。 でも、…

僕が虚子をとりあげるのは稀。

死にし虻蘇らんとしつつあり 高浜虚子 (しにしあぶよみがえらんとしつゝあり) 一旦死んだ虻は生き返らない、死んだと思ったけど、死んでいなかった。 という句意。 俳句はくだらない事を言えばいい。 意味のないくだらない事を言った者が勝ち。 大空にうか…

「息」と「熄」

噴水の熄(や)む空答へなきままに 津島里永子 噴水と空の取り合わせは陳腐、でもこの句は新鮮、作者の創作。 終熄→終息←今はこちらを使われることが多いが「熄」は「ソク」とは読むが(イキ)とは読まれない。 噴水のてっぺん三秒の憩ひ bn 十七音だが、…

生き比べ

前向ける雀は白し朝ぐもり 中村草田男 さすが一流俳人。 皮となる牛乳のおもてや朝ぐもり 日野草城 牛乳は「チチ」と読まなければ定型に収まらない。 「朝曇り」は夏の季語、牛乳が膜をはるのは温めて表面が冷えたら膜がはる。 夏は牛乳を冷やして飲む、これ…

 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

人生は受容であって・戦いではない。 長田 弘 長田 弘(おさだ ひろし、1939年11月10日 - 2015年5月3日[1])は、日本詩人、 児童文学作家、文芸評論家、翻訳家、随筆家。 弘の言葉を解釈すれば。 人生は戦うことではない。 人生は最前線を歩むことではない。…

🤣虎ゃオオカミは愚痴は言わない。

😃貴方が原因となって、貴方以外の人に苦しい思いを、させる、ということがないように。 新型コロナウイルスのことではない、あれは努力して防げるものではない。 人に愚痴など言うな、聞く方は不快。 でも、愚痴を聞いてもらうとスッキリする、人間って脆いも…

「けさのことば」岡井 隆

中日春愁 2020年7月14日 05時00分 (7月14日 05時01分更新) 少年が学校から帰り、自分の部屋をガラッと開けると、見知らぬ老人が布団を敷いて昼寝をしていた。 不条理芝居の滑り出しみたいだが、実話である。 少年の部屋で寝ていたのは歌人の斎藤茂吉。 父親…

岡井隆さん死去・・92歳

戦後の短歌界をけん引した歌人の岡井隆さんが十日午前零時二十六分、心不全のため死去した。 繊細で感受性豊かな叙情歌で注目を集めた人。 1984年2014年まで、中日新聞「けさのことば」を連載した。 内科医でもあった。10日の朝刊、中日新聞から。…

選は創作なり

蝉時雨遠景あまりにもしづか 浅井一志 「あまりにも」はない、言ってしまってはダメ。 言ってしまったら余情余韻を奪う。 蝉時雨耳健やかに静か聞く bn 迎へにも送りにも振り夏帽子 鷹羽狩行 作者は俳句協会会長を長く務められた実力者。 出来ているけど、…

昭和の終わりごろ、就職氷河期があった。

今し雹の世佇立して人間 寺井谷子 いましひょうのよ・ちょりつして・じんかん (7・5・4) (今し・の“し”は。今を強める「し」) 「雹の世」“雹”は、世の中のことを比喩的に使っている、雹の様な世の中。 “人間“内容的に、「じんかん」と読みたい。 人間…

はんざき

はんざきは手足幼きままに老ゆ 日原 傳 「はんざき」馴染みのない言葉、俳句では季語。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』日原 傳(ひはら つたえ、1959年(昭和34年)4月30日[1] - )は、日本の俳人・中国文学研究家。山梨県に生まれる…

白海老も烏賊もかがやいている・欲張りすぎ。

白海老も烏賊もかがやき夏料理 福井隆子 僕の句会なら佳作止まり、それ以上の評価はしない。 「烏賊」は夏の季語、季重なりはダメではないが避けられるなら避けるべきだ。 「も」もダメ。 白海老・烏賊・かがやき・夏料理 置かれた言葉に強弱がない、従って…

俳句を読み解く

薄暑光空の上にも空があり 関根かな 雲は偏西風によって流されていく、比べる物があれば高さも分かる。 空に浮かんでいる雲、その上にも空がある、そんな句意だと思う。 一枚の雲が下と上に分けている、言われてみれば納得してしまう。 日盛りの雲崩れずに過…

サルビアの咲く 猫町に 出でにけり ・平井照敏 七・五・五、で読む

未発表 雨宿り飛び込む中は四葩かな bn (四葩「よひら」)紫陽花の傍題季語。 雨宿り飛び込む中の四葩かな 「は」と「の」の違い、僕は「は」だ。 の、なら飛び込んだ後の少しの“間“が出来る。 サルビアと雨しか見えぬ雨宿り 馬場公江 雨が降っているから…

月光は屋内にも挿しこむ

月光に開きしままの大鋏 真鍋呉夫 場所は何処なのか、呉夫は言っていない。 屋外に限ることはない。 ハサミは開いたり閉じたりして用をなすもの。 ・福岡県遠賀郡岡垣村(現・岡垣町)生まれの父甚兵衛、母オリとも俳人で父は天門(てんもん)、母は織女(お…