古典俳句(1539,40・・)
元朝の見る物にせん富士の山
山崎宗鑑(やまざきそうかん)(1539,40・・)生年不肖。
もちろん、この時代にテレビなどない、僕が知る限り、この句が一番古い句だと思う。
松尾芭蕉は1644~1694年
(せん「他に先んじての意」)
今の時代で元日の朝、富士山は何処のテレビでもながされている。
句意は、何ら説明の必要もない明瞭。
その分、単調で俳諧味はない。
同時代の句を幾つか拾っておきます。
月に柄をさしたらばよき団(うちわ)哉
さむきとも火になあたりそ雪仏
青柳(あおやぎ)のまゆかく岸のひたい哉
柳を眉に、岸を額にたとえておもしろがっている。
落花枝(らっかし)にかへると見れば胡蝶哉
夏の夜は明くるどあかぬまぶた哉
駄洒落の句ではあるが、これが当時の常套的な作風だった。
プレバトの、夏井いつき先生なら眉をひそめる。