2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧
霜降と暦にありて日がな雨 「暦」とあるから、高級の黒毛和牛の霜降り肉でないことは自明。 希望あり目下葛湯にダマがあり 俳句をやっていない人には難解でしょうね。 世界一短い詩、しかも5・7・5の定型、そこに季語が入る。 となると、十二音しかない。…
シクラメンはシクラメンのみかなしけれ 中村汀女 処女を言ふ四十二歳やシクラメン bnkosyou 自句を語るな、自註のみに留めよの原則がある。
シクラメン剛力彩芽寝起きかな bn 句会で、「何故シクラメンなのですか」20年有余の句歴のある人から質問があった。 <なぜって?>答に窮した。あの「剛力彩芽寝起きかな」このフレーズにあなたならどういう季語を持って来まか。 「白梅の剛力彩芽寝起き…
「イエスとマリア口論となり残る鴨」bn 「口論となり」池田澄子ならこうは作らない。 イエスとマリア意見に異見残る鴨」 bn
晩年の運甘からず鰺叩く 鈴木真砂女 来る運を待つ気の衣更へにけり 鈴木真砂女 キリストの機嫌不きげん残る鴨 小姓 春来る・、は、漠然たる印象、神に背いた根性ある鴨がいてもいい。
たまには自句 キリストの機嫌不ふきげん春来る 小姓
産みながら怖くて冬と呟いた かの日マリア掛け声のもと身二つに 池田澄子 澄子は意味を言っていない
しぐれけり走り入りけり晴れにけり 成瀬惟然―江戸中期の俳人(芭蕉門) 俳句は滑稽を旨する・・・百点 季語の使い方・・・百点 句形・・・ゼロ点 内容・・・百点
人々をしぐれよ宿は寒くとも 芭蕉通釈・句会の座敷がたとえ寒くなろうともかまわぬ、時雨よ一降り降って風雅を求めて集まった人々に詫びた風趣を添えよ。 外来の路通を交えた伊賀門人の会での作。 「人々を」の「を」は感動の対象示す間投助詞から転じた格助…
極私的袖のしぐれを小夜しぐれ 池田澄子 朝時雨・夕時雨・小夜時雨 袖の時雨―袖に涙のかかるのを時雨に見立てて言う
親がらす歩み子がらすつづきけり 成瀬 櫻桃子(おうとうし) カラスは季語ではないが「子がらす」は、夏の季語。 この句は昭和40年の作。 長女M子ちゃんが・・略・・ダウン症候群と診断されたのは、作者35歳の時。 <地に落ちぬででむし神を疑ひて> かた…
夏大根女が生める男かな 鳴戸奈菜言われて初めて気付く本当のこと、当たり前のことだと通り過ぎるのは野暮である。表現行為はすべて早い物勝ち。小ぶりで少しピリッとした味の夏大根は、なんとも心憎い取り合わせである。 評・池田澄子 「男かな」この“かな”…
幸せのぎゅうぎゅう詰めやさくらんぼ 嶋田麻紀 贈り物として、高価なさくらんぼが、狭い箱に隙間なく詰められている。 作者はそれに幸せを感じている。 閉じ込められているさくらんぼは幸せか? さくらんぼを擬人化して読む、さくらんぼの一粒ひとつぶは、破…
句に感動があるか? 浴衣着て少女の乳房高からず 高浜虚子 (「浴衣」季語・夏) 虚子は少女に色気を感じている。 高からず「高い」の形容詞に助動詞「ず」に接続して、未然形。 まだこれから高くなるのだ。おっぱいは何歳ぐらいから膨らみ始めるのだろう、…
急ぐなかれ月谷蟆に冴えはじむ 赤尾兜子 (「谷蟆」たにくぐ・ひきがえる) 「急ぐなかれ」いそぐな、兜子は自分に言い聞かせている。 冬の雲太陽平等にそそぐ bnkosyou
春寒の灯を消す思ってます思ってます 池田澄子 この句、僕は震災のことを詠んでいると思っている。 句集 思ってます 池田澄子著 2016年7月24日 初版発行・発行所フランス堂 この本の帯に著者の言葉がある。思えば物心付いて以来、当然のことながらい…
来るのはいつも同じ蝙蝠かしら来た 池田澄子 来るのはいつも同じ蝙蝠かしら 来た 句を弄る場合はあるが、bnkosyouとしてはいけない 鮒鮨や彦根ガ城に雲かかり_蕪村 鮒鮨や彦根の城に雲かかり_今はこれが主流。 かはほりやむかひの女房こちをみる_蕪村 (…
籠に蜜柑テレビのテロップに「爆破」 池田澄子 炬燵で家族と寛いでテレビを見ていた。 外国のどこかで自爆テロ。 大国と正面から戦っても勝てるわけがない。 何も好きこのんでテロなどおこしたくないと思う。
哲学や下学や薩摩芋の旬 池田澄子 哲学(名詞)ここでの、や、は、強意。 (下学「かがく」)(名詞) 哲学は哲学、下学は下学の言葉からくる風がある。 その風を感じ取るのは読者。 薩摩芋の旬、作者の育った時代は世間一般の食べ物。 僕が感じ取った風は「…
夕映えや両膕の極秘の汗 (膕「ひかがみ」) なぜ「夕映え」なのか? なぜ「極秘」にしなければいけないのか? 読み解けない。( ;∀;) 机上に蛾白し小さし生きてなし 池田澄子 この句も解けなかった句。 「机上に蛾」「白し小さし」←これは分かる。 「生き…
梅雨永し読めて書けない漢字多々 仏壇のメロンを今日も押して嗅ぐ 池田澄子
僕が読み解けないからそう思う。 スリッパが先行きたがる梅の宿 池田澄子 言いたいことは物に言わせる。 椿かな永久に蕾でいたいらし 池田澄子 「永久」)(とわ)と読めば定型。 上五で「かな」と、切れ字を使っているが内容的に切れない。 一物仕立ての句。…
夕河岸の鯵売る声や雨あがり 永井荷風 何となく江戸、明治・大正・昭和の初め頃の匂いが漂ってくる句。普通、魚河岸は朝しか市を開かない、冷蔵の普及していなかった頃は、魚が上がると、昼、夕間わず市を開いた。 昼市・昼網・夕鯵_(夏の季語)「雨あがり…
人死んで昨日のままに瓜浮かぶ 柿本多映 喪主で葬儀出棺を経験された人なら胸に迫る句だと思う。葬儀屋との打ち合わせがすめばパターン化され、流れ作業の如くことが運ばれる。冷やしておいた好物の瓜(夏の季語)が昨日と今日の落差を取り持っている。
螻蛄(けら)鳴くやかこちもならぬ女運 上田五千石 僕はこの句、辞書がなければ読み解けなかった。 春立つや一生涯の女運 加藤郁乎女運がイイも悪いも言っていない、この句に辞書はいらない。
少年の見遣るは少女鳥雲に 中村草田男草田男は少年と少女を登場させているけど何歳なんでしょう。 このフレーズになぜこの季語なんでしょう。少年は少女に恋心を抱いている、そのように読み解くのが自然。 鳥雲に娘はトルストイなど読めり 山口青邨 「鳥雲に…
*カルロス・ゴーンはそれに学んだかどうかは定かではないがどうやら猫の賢さを持っていた。 日本人は体面を重んじるがゴーンは逃げて体面を穢した。 検察側も、ゴーンを蔑んで我慢するしかないのか。 日本国民はおとなしい。 塁を盗むには恥だ、今年は盗塁…