bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

採りあげた以上、寺山修司は何を表現したいのか、bnkosyouの俳句信条に副って掘り下げてみる。

法医学・桜・暗黒・父・自瀆 寺山修司 (ほういがく・さくらあんこく・ちちじとく)十七音になっている。 法医学と自瀆 自瀆と桜 暗黒と自瀆 父と自瀆 ・*・ 句の中心は自涜。 「桜」は季語だけれど、季語として使っていない。 ここでの桜は女。 法医学は、…

抽象的俳句としてしっかり立ちあがっている。

法医学・桜・暗黒・父・自瀆 寺山修司 (ほういがく・さくらあんこく・ちちじとく)十七音になっている。 法医学と自瀆 自瀆と桜 暗黒と自瀆 父と自瀆イメージを膨らませれば、それぞれ物や出来事、人物が登場してくるように思える。

(「粃」しいな、殻ばかりで実のない籾) 「燕の顔」ですよ。 八木三日女・大正13年(1924年)7月6日生

三日女・三句 しひらしひらクローバよりも白き幸幸せなんだけれども其の幸せは白い、三日女はそう言っているからそれを尊重すべきでしょう。 女医臭ふ幾度び花火くゞりても(ニは丹で赤色、ホは穂・秀の意で外に現れること、即ち赤などの色がくっきりと色づ…

俳句は虚実を問はない

豆腐屋のラッパの擬音日脚伸ぶ 山田雲洞「ラッパの擬音」擬音、だから物まねではない、人工的に作り出す音、俳句は「虚」でもいいが・・本当かも知れない、という虚であるべきだ、ラッパの擬音は作り出せない。 むづかしき話はきらひ日脚伸ぶ 高田風人子 僕…

人それぞれ、俳句にたいしての信条がある。

寒木に月光惜しみなかりけり 西嶋あさ子 あたたかや鳩の中なる乳母車 野見山朱鳥 Aが特選に採って、言葉を尽くして褒める。 Bは佳作にも採らない、そんなことは日常茶飯事 僕が学んでいる句会でも半数以上が上掲句を読み解けない人がいる。

鬼灯を遊ばす舌はなにか云ふ

鬼灯を遊ばす舌をふと見たり 山田土偶 「ふと」は緩み。 うら若き妻ほほづきをならしけり 日野草城 鬼灯鳴らす村の灯し頃遅し 原子公平 何か、もの哀しさを感じる。 鬼燈をつまぐり父母に拠るながし 野澤節子 (爪繰り「つまぐり」)

「愛語」修司は「卑猥の言葉」という意味で使ったのかも知れない。 若いころの作品ではないかと思う。

鬼灯鳴らす愛語は軽んぜられしか 寺山修司 「愛語」は広辞苑にはない、修司の造語。 造語は日本語を乱すから厳しく排除される。 「愛の言葉」なら男女間の、相手を慕う情。恋。

雪の上にらうそく立てる忌日あり 後藤比奈夫 (ゆきのへにろうそくたてるきじつあり) 多分、近親者が山で遭難したのでしょう。 句としては凡。 足跡の氷つてゐたる水際かな 辻内京子 水際は湖でしょう、映像として鮮明に描写されている。 ちちははに桜隠し…

無宗教国家

超高齢社会のわが国は、死亡人口が増加する「多死社会」でもある。 そんな中、葬送のあり方や死の迎え方に関心が高まっている。 社会の変化に伴い、葬送のあり方自体も多様化している。 火葬率が99%の日本だが、諸外国では土葬が主流だ。 (日本は民法で…

饒舌はいけない

峠見ゆ十一月のむなしさに 細見綾子―釈評・山本健吉 この句「句歌歳時記」に(健吉)私解がある。 「<十一月のむなしさに>と、大胆に言ってのけた。 理由のない心の空虚感。 それは雲一つない、小春日和の<太虚>に通じる。 澄みわたる青空に、一つの峠を…

如く俳句に名句はない

朝顔やおもひを遂げしごとしぼむ 日野草城 「ごと」は中途半端、草城らしくない。 「朝顔のおもひを遂げてしぼみけり」 これが朝顔の本意「エロチック」といってみても本当のことだから仕方がない。 世代を引き継いで行くのが生あるものの使命。

普段の顔と余所行きの顔、人なら誰でも使い分ける

それと知るよそ行きの顔春日傘 bn小姓 「それと知る」は説明になる。 俳句は説明を嫌う。「それと知る」この成句が説明ではない、5・7・5の組み合わせによって説明になる。 一目なるよそ行きの顔春日傘 「一目なる」これは説明ではない。 でも、句とし…

周囲を敵にまわすと、事態はめんどうになるから相手にしない方がイイのか。

余暇に何をしようと僕の勝手、僕の人生だから、あんたに関係ないでしょう。 僕から見ればあんたもずいぶんな事をしているじゃないですか。 間引菜の犇く中の吾でありぬ (まびきなのひしめくなかのあでありぬ) bn小姓

男だったら何でもないこと

僕の貸した本を読んでニソニソ笑っている彼、その本にそんな笑い方をする一節があるのかな。第一章・五・・・これを覚えておいて読み返してみた。この一節かな?「真っ直ぐ立って、先の丸い物」アレを連想することが出来るが、いい大人がそんなことに笑うこ…

デマを信じるな、物事の本質を見抜きましょう トイレットペーパーは無くならない、コロナウイルスとどのような関係があるのか

取り敢へず扨措く暇の春休み bn小姓 「不快に思う人が一人でもいれば、批判は謙虚に受け止めるべきだ」 アホか!! 不快に思う人が一人もいないなんて、どこの世にいるか!正義ズㇻするな。 ゐのしゝの鍋のせ炎おさえつけ 阿波野青畝 牡丹鍋みんなに帰る闇…

このように書いてあったとしても、カットすべきだったかも知れない。

桐の花姦淫の眼を外らしをり 上田五千石「姦淫」道義に背いた肉体的交渉をもつこと。類語・不倫・密通・私通・姦通【法律で性交を意味し、男性が女性の膣内に陰茎を入れる行為をいう】←ここまで説明する必要はない。 〖姦通罪〗夫がある女性が姦通する罪、相…

お雛様にも選ぶ権利はある

さざ波の男雛女雛のはや離れ 宇多喜代子 ひな壇に飾られていた時はにこやかに座っていなければいけなかった。 「さざ波」と打ち出して「流しびな(季語)」を匂わせている。 「はや離れ」が喜代子らしい。 一瞬が一瞬を追う雪解川 喜代子 上流の雪解川はすさ…

寒林や烏つやつや硬そうや・澄子・意味はない。 意味を消して作るのも腕。

野へ向いて似た家々や干布団 池田澄子 「に」ではない。 へ・〖助詞〗作用の向かって進む目標、地点・方向を示す。 「似た家々」建売住宅でしょう。 「布団干す」ではない。 この句は、作者は傍観者。