2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
僕は料理は嫌いではない。 秋深し厨のともし消しにけり 小姓 (消す「他動詞」) 秋深し厨のともし消えにけり 「消える」は、自動詞。
「人間は/行方不明の時間が必要です」 何をなすべきか、それがあれば、孤独はよいものである。 そんな場合、敵は自分。 「天高し行方不明の十日かな」 家庭にしろ、会社にしても十日は長い、家庭なら離婚の危機。 会社なら社会からの離脱。 俳句にしても、…
とある家に古雛おそろしかりし 相馬遷子(そうませんし) 作者は医師、往診したのだと思う、古雛(ふるひいな) とあるから先祖代々つづく旧家でしょう。 何故古雛がおそろしいのかがポイント。 贅をつくして拵えたお雛様、人は死ぬが人形は死なない、この句…
晩秋のなぎさ砂踏むきのふ今日 小姓 明日はどうするのだ、人間は群れなければ生きていけないのだぞ。 人には格差がある、私の一時間は一千円。 貴方の一時間は五.六万円。 行方不明になっている場合ではない、働け。 もし僕が選者で相対選なら採るが、絶対選…
新コロナウイルス禍。 例をあげるまでもない、人類はこのような災いを過去、何度も繰り返してきた。 十数年のうちに、地球上の人口は現在の77億人から約85億人に、さらに2050年までにほぼ100億人に達する見込みです。 (ネットサーフィン)から。 ♪鐵道唱歌♪…
日常生活では、詩への無関心は、人類の最も目立つ特徴の一つである。 (イギリス・コラム傑作選・行方昭夫編訳) ここでのコラムニストは‘詩‘と言っているけれど、詩に限定することはない。 何に関心を示すのかでその人が分かる。 高貴であっても、俗人であ…
恐れ多くて、なのか、古池と蛙を詠んだ句に出会ったことがない。 専業俳人、専門俳人は詠んでもそれに同等、または、それを越える句は出来ないから詠まないのだろう。 小姓は俳句で生業を立てていないから評判など恐れない。 古池や後るることはがま蛙 小姓 …
六月の葉ずれに眠り赤ん坊 石田郷子 爽やかな風が吹き抜ける六畳間、というところか? 六月は不思議な月、はる・なつ・あき・ふゆ、は明快に区切られている、実感として感じることが出来る。 六月は違う、「梅雨」のはしり・中休み・五月晴れは梅雨の晴れ間…
六月の葉ずれに眠り赤ん坊 石田郷子 六月の着て出たキティ持ち重り 小姓
詩歌は個性の表現である。 個性無くして創作はあり得ない。 比喩的に、象徴的に、擬人化したり、意味は持たせるけれど表面からは埋もれさせてしまう。 その端的なものが俳句である。 温暖化まつ黒なるや秋からす 小姓 鴉は季節を問わず黒い。 一面に黄色とな…
温暖かまつ黒なるや秋からす 小姓
はまなすのどこへ腰掛けてもひとり 落合水尾 一読意味が取れない句、秀句の条件の一つでもある。 この一人は物理的な一人ではない、回りは人でいっぱい。 水尾さん、失恋したのかも知れない、回りは幸せそうな家族ずれ、若い恋人同士。 季語・浜茄子(はまな…
去つてゆく足跡ばかり春渚 吉田千嘉子 爪先はどちらを向いているのだろう。 陸の方と海のほうとでは解釈、鑑賞は違ってくる。 作者はそれを言っていない、だから奥の深い句になっている。 年齢も不肖。 写生句で、「実際そうだったんです」と言ったら、大し…