bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

漱石に佳句はあっても秀句なし 飯田龍太

         夕河岸の鯵売る声や雨あがり
                 永井荷風
  何となく江戸、明治・大正・昭和の初め頃の匂いが漂ってくる句。
普通、魚河岸は朝しか市を開かない、冷蔵の普及していなかった頃は、魚が上がると、昼、夕間わず市を開いた。
         昼市・昼網・夕鯵_(夏の季語)
「雨あがり」と言っているから漁師は雨の中で漁をしていたことにる。
       俳句を詠む文人は多いが荷風はトップクラス。