bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

俳句は意味ではない

         夏大根女が生める男かな
                    鳴戸奈菜
言われて初めて気付く本当のこと、当たり前のことだと通り過ぎるのは野暮である。
表現行為はすべて早い物勝ち。
小ぶりで少しピリッとした味の夏大根は、なんとも心憎い取り合わせである。
               評・池田澄子

    「男かな」この“かな”止が強烈、成人の男が頭の中にはいってくる。
             「夏大根女が生める男の子かな」(男「お」)
             「夏大根女が分娩の男の子かな」(女「め」)
            意味は同じでも、表記の違いで印象は違う。