bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

昭和の終わりごろ、就職氷河期があった。

 

 

      今し雹の世佇立して人間

                    寺井谷子

            いましひょうのよ・ちょりつして・じんかん

                   (7・5・4)

             (今し・の“し”は。今を強める「し」)

   「雹の世」“雹”は、世の中のことを比喩的に使っている、雹の様な世の中。

            “人間“内容的に、「じんかん」と読みたい。

  人間が生活していく場としての、さまざまな人間関係・社会関係を総括している。

 

        羽抜鶏武者震ひして無職かな

                     bn

              角川平成俳壇・発表済み・寺井谷子撰