bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

BIG名の草田男、言い終えて何かある。

   四十路さながら雲多き午後曼珠沙華
                     中村草田男
           (よそじさながらくもおおきごごまんじゆしやげ)

             四十男は青臭さもとれて油の乗りきった歳。
         午後・「昼過ぎ」江戸時代20歳過ぎた女はそう呼ばれていた。
               曼珠沙華は群れて咲いている。
   曼珠沙華の二次的なよび方に、彼岸花死人花・幽霊花・狐花・捨子花、がある。
          欠点を言えば三段切れ、リズムがイマイチ。
      「午後」まで言わなくても四十路から読者は読み解いてくれると思う。

     かたまりて哀れさかりや曼珠華
                     田中王城