(「筌[うけ」)魚を捕る具・(単帯「ひとえおび」)「すべ・術」
六月の葉ずれに眠り赤ん坊
石田郷子
金褪せしチューバ先立て夏に入る
今井 聖
口紅は革命の赤五月来ぬ
成田一子
葉桜や転校生に渾名つく
小川軽舟
どうでもいい色となりけり単帯
宇多喜代子
一船は筌を沈めに椎の花
正木ゆう子
流木を葬るすべをしらず夏
小林貴子