bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

2020-04-12から1日間の記事一覧

飯田龍太全集・第五巻・鑑賞Ⅰ 現代俳句鑑賞

夏川を女は遠く渉りけり 山口 壽「渉」は、かちわたるの意、(徒・かち「徒歩」)であるとするとこの句の趣はすこぶる艶を帯びて来る。遊行の途上、思いもかけずめぐり遭った夏川の清冽な色までが、つれの女性のかちわたる姿態によって鮮やかに感じられよう…

俳句は言い過ぎたら凡句になる

思ひ切りよき剪定の空があり 加藤かなぶん 思ひ切りよき剪定に青ひ空 これなら凡句。 売れ残りたる風船の空があり 角川春樹 この句が俤にあったかも知れない。