bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

弟子の編んだ撰集(せんしゅう)に芭蕉が疑問を呈した。 なぜこの句が載っているのか。「下臥(したぶ)しにつかみ分けばやいとざくら」巴風が詠んだ発句。 弟子の去来は答える。「しだれ桜が満開に広がっているさまをよく言い尽くしているではありませんか」 芭蕉が答えていわく。 「いひおほせて何かある」。言い尽くしたとして、それがなんだ。 余情、余韻なくば発句にあらず、俳諧論書『去来抄』にある。 言い尽くさない美徳は句作の世界。  

                          付けてみました。
                矢車に朝風強き幟かな
            布教しずかに素足の女bn
                

 

                夏近き吊手拭のそよぎかな
             木綿は白さ失いにけり・bn