正岡子規五句
五月雨の雲許(ばかり)なり箱根山
家あるまで夏野六里と聞こえけり
絶えず人いこふ夏野の石一つ
夏山や雲湧いて石横わる
古池に水草の花さかりかな
子規は文学界に大きな業績を残したことは間違いない。
だが、子規の句集を読んでみるとほとんどが月並俳句。
病気のために子規は「俳句のことに専らなる遑(いとま)がなかった」
虚子はこのような事を言っている。
〈柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺〉
名句です。
子規の名句はこの一句だけ。
「名句の定義」って誰か明解に定めているのでしょうか。
六月の五月忘るる十日かな
bn