bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

説明・解釈・批判


       「説明」かくかくしかじかであるという類のことをさす。
      「解釈」文章や物事の意味を、受け手側から理解すること。
               その物の、ウエイトの置き方によって異なる。
         「批判」物事の善悪を判定すること。
           ・

           夕霞壊れた原子炉の方向
                       池田澄子
          俳句は言ってはいけない、というのはこういうことなんですね。
                   「方向」が大く語っている。
                 作者の心の中の重点は「壊れた原子炉」
            初時雨少しの矜持誰も持ち
                         加藤瑠璃子
                     (矜持「きょうじ・自負」)

            短日や花かごめきて反故の籠
                          鷹羽狩行
                      こんなことが詩になるのだ。
                季語「短日」の解釈が難しいと言えば難しいけど。
                    季語は意味ではない。(空気感)

            鳥帰る貨物列車に窓のなく
                 この貨物列車は機関区に停車しているのか?
                  目的地に向かって物を運んでいるのか?
                         詩情は後者。
          秋ふかし締めそびれたる鶏を飼ひ
                         遠山陽子
          このニワトリ、自家消費用なのか、市場に出荷するのだろうか。
          締め忘れたのだとしたら、次の機会には締められる運命である。