bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

ウマイ物デモ食ヒタイ


余モ最早飯ガ食ヘル間ノ長カラザルヲ思ヒ、今ノ内ニウマイ物デモ食ヒタイトイフ野心頻リニ起リシカド、突飛ナ御馳走ハ内ノ者ニモ命ジカヌル次第故、月ヾノ小遣銭俄ニホシクナリ、種々考ヲ凝ラシゝモ、書物ヲ売ルヨリ外ニ道ナク、サリトテ売ル程ノ書物モナシ。
洋紙本ヤラ端本ヤラ売ツテ見タトコロデ、書生ノ頃ベタゝゝト捺シタ獺祭書屋(だっさいしょおく)蔵書印ヲ誰カニ見ラルゝモ恥カキ也。
トサマカウサマ(あれやこれやと)考ヘタ末、終ニ虚子ヨリ二十円借ルコトトナリ、已ニ現金十一円請取リタリ、コレハ借銭ト申シテモ返スアタモナク、死後、誰カ返シテクレルダロー位ノコト也。
誰モ返サヾルトキハ、家具、家財、書籍、何ニテモ我内ニアル持チ行カレテ苦情ナキ者也、トノ証文デモ書イテオクベシ。
小夜時雨上野を虚子の来つゝあらんー子規
【仰臥漫録】

*何度も校正したから間違いはないと思う。
パソコンを叱りつけながら、普通の3~4倍時間をかけた。

一朝にして財布を掃ふ

 

私月俸三十円迄に昇進仕候故、どうかかうか相暮し可申(もうすべく)とは存候得共、(ありそうらへども)こんなに忙しくては人力代に毎月五円を要し、其外社にてくふ弁当如きものや何やかやでも入用有之(これあり)、又交際も相ふゑ候故、三円や五円一朝にして財布を掃ふわけに御座候。
近来は書物というものほとんど一冊も買へぬやうに相成申候。
明治二十七年三月八日付大原恒徳宛子規書簡

今の私には、新しいい文体、当時の暮しぶりの一端が伺える。
因みに、(明治三十年の小学校教員の初任給は八円)

 

自慰
柿くはヾや鬼の泣く詩を作らばや
我死にし後は
柿喰ヒの俳句好みしこと伝ふべし

日本派の句集に画く菫かな

和歌に痩せ俳句に痩せぬ夏男

栗飯ヤ病人ナガラ大食ヒ

子規と思えない下手な句、デモこれが子規、性格は豪放磊落。

人問はヾマダ生キテ居ル秋ノ風

 

国が自国民を殺す

男と女が裸でアラレモナイ肢体を晒してはいけない、但し、背中に羽をはやしていればかまわない。

まな板の上で牛肉を切り刻めばその色は赤い。
まな板の上でフグを切り刻めばその色は白い。
 
裁判では、牛肉を切断したときにその肉片の色は「何色だったか?」と聞かなければいけない。
犯人はその肉片の色を答えなければいけない。
裁判では推定、推察とか想像はいけない。
_人間は想像することができる_

何か訳があるんでしょうね。
動機なき殺人ってあるでしょうか。
物取り、怨恨、むしゃくしゃしていた、変質者、口論が高じて弾みで殺してしまう。
無差別テロ、目的をもって特定の人を狙うテロ(殺人)
特定の人って?その人が生きていては都合が悪い場合である。

国が自国民を殺す、それは、政治の疲弊。

はったりを咬ます

身長169センチ、体重53キロ、二十歳代からその体型は今も変わらない、自慢と思われるかも知れませんが、僕は貧弱な体にコンプレックスを感じていました。
今は63キロ、標準でしょう。

昨日全国チエーン店のラーメン屋で昼食を摂りました、11:45分、客が8人、スタッフが8人、一斉に大声で、「いらっしゃいませ」
「お一人様ご来店」「ハーイ」「ご案内お願いしまーす」「ワーァ、とか、ウー」とか叫んでいるように思える。
てぐすね引いているから対応は早い、さっと、水とビニールに包まれたおしぼりが運ばれて注文をとりに来る。
・特製ラーメン。
「ハイ、サービスでライスをお付けできますが?」

・そうですか、食べたいけどね、私、3年ぐらい前に90キロ近くあったんですよ、それをここまで落としたんですが、やはり食べたいね、どうしよう?
・・・(コツは、店員さんの目をしっかり見て話すこと)

「そうなんですか、凄いですね、あの、半ライスにもできますが?」
・そうですか、それでは、それでお願いします。♪♪)^o^((∂∂)♪(^v^)ワーァ♪♪オー・エーィ
店員さんは、大声で「とくと、はんライス」「ハアーイ・とくはんライスしょうちー」ワーイ、オーとか叫ぶ。

暫くして気がつくと、スタッフの人達が、チラッ、チラッとこちら見ている事に気がつきました。
こういう嘘は許されますか?。(v_ー_v)ウッ
半ライスの美味しかったこと、全ライスにすればよかった。

<街中は物の匂いや秋の昼>=小姓
喧しいこと喧しい事=bn

俳句も注釈も控えめで成る

 

吹降りや琴の胴越す蟻の顔ー内田百閒
百閒は生田流の琴の弾きてでもある。
外はひどい吹き降りで、あわてふためいた蟻が部屋に入って来たのだろう。
置かれた琴の上を横切っていくのだ。
「顔」と据えたために、蟻の狼狽した表情までみえるような感じがある。
(小室善弘)
あわてふためいた蟻が・・・
蟻があわてふためくことはない、あったとしても読者は納得しない。
蟻の狼狽した表情・・・
蟻はポカーフェイス、表情には出さない。
ヘタな注釈、せっかくの面白い句が台なしになってしまった。

出典は・名句鑑賞辞典―角川書店
僕の通う図書館は「辞典」とあれば貸し出し禁止の決まりがある。
僕の手帳から。

以前の、中日新聞、中日俳壇・宇佐美魚目選の年間賞の巻頭句。
六月や空路海路のバナナの荷―白石好孝
魚目の注釈は、作者は、海運倉庫を業とする会社の重鎮。
六月は不思議な月である。
荷はあまたあるが、バナナに絞ったこと。
これしか記さなかった。

魚目は、パナマ産とか、フィリピン産とか言ったら句の重みはなくなることを知っているのだ。

漱石が脳天気だったら名作は生まれなかった

魂にも身体と同じに健康と病気がある。
両者は信仰と習慣によって左右される。
人がいなければ神は存在しない、これは自明の理、人が、人を左右するには、神をもって来れば易い。
雁風呂や波の上なる宵の星―棚山波朗
「雁風呂」秋に渡来するとき咥えてきた木片を、春咥えて帰ると考え、残った木片は日本で死んだものとする俗信が下敷きにある。
俗信に害はないが、迷信には害がある、迷信で命を落とす人はゴマンといる。
藻を焼いて浜の煙れる雨水かなー波朗
松風に驚く松も雨水かな池田澄子
澄子は個性的な句で屹立しているけれど、俳句の義務教育は卒業している。
魂を病まぬ男や漱石忌―bn・未発表
漱石が脳天気だったら名作は生まれなかった、天は二物を与えない。