bnkosyouのブログ

表記された言葉の奥にあるもの//言い終えて何かあるか、俳句は詩、ということを忘れている人は多い

2019-01-01から1年間の記事一覧

主観を捨てましょう

話は世間なみのことを話せばいい。考える時は、世間も自分も突き放して考えよう。 伊賀に来て翁時雨と言ふに遭ふー石山 貞少し俳句をやっていれば「伊賀に来て」は、「説明」とういことは誰でも分かる。選は創作なり。 中辛の思はぬ辛さ漱石忌―折戸 洋いい句…

詩歌では食えない

作品を批評する場合、専門俳人、専業俳人に属するか、ただの愛好者の俳句なのかを区別すべきだ。僕の言いたいのは、専門、専業俳人は、一般俳人の詠むような作品を発表するな。

神の最大の失敗は心を外に作らなかったこと

久しぶりの更新。 誰か分からないけれど、偉人の言った警句のメモがあった。「人間は壁を造りすぎるが、橋は十分に造らない」。言い換えると、人(自分でもイイ)は心を閉ざすが外には開かない。開かなければ隣人(隣国)と理解し合うことは出来ない。 ある…

分からないから口には出来ない

邯鄲やひとは余命をくちにせずー鷹羽狩行邯鄲は美声でしられる秋の虫。「人間は年をとっても余命なんて口にしない」そもそも、余命など分からない、自分は死ぬようなことはない、と思って生きている。明日死ぬかも分からない、と思って生きている。

俳句でも短歌でも、散文詩でも初めから答えは出さない。

わりたいのにわれない/ちゃわんのへりでこつこつ?/ひにかけたフライパン/におとす?「どこへ」木坂 涼 「わりたいのにわれない」これだけでは対象が分からない、何をわりたいのだろう。「割りたいのに割れない」せめて漢字表記にするべきだ。「茶碗の縁…

何にでもピン、キリがある

男運よくてたいくつ曼珠沙華 中山美樹人間というものは、恵まれていなければ悩み、恵まれていれば退屈する。男の究極の退屈しのぎは戦争を仕掛けること、強国には立向わない、弱小国を選ぶ。しかし、これは核のない時代のこと、もう人間同士の殺し合いはやめ…

充実の秋

おまえはお前の人生の秋に入っていること、春の魅力や夏の輝きは過ぎ去って帰ってこないこと・・・略・・・自分に言い聞かせておけ。「人生について―日記抄」(土居寛之訳)アミエル アミエルは自分に言い聞かせている。秋は魅力を振りまく必要はない、輝く…

詩は虚実の間で成立する

媚びてると/われを言いたる/人がいて/それから百夜/眠っていない・江戸 雪作者はどういう人なのか、何歳なのか、男か女か、情報は全くない。百日眠っていない、嘘だ、そんなことあり得ない、虚言癖のある人なのかな。「媚びている」と言われたことは事実でし…

「概念」・何という難しい単語なのだ

概念―事物の本質をとらえる思考の形式。事物の本質的な特徴とそれらの連関概念の内容。概念は同一の本質を持つ一定範囲の事物に適用されるから一般性をもつ。例えば、人という概念の内包は人の人としての本質的特徴であり、外延はその特徴をもつあらゆる人々…

寝た者は転倒する恐れがない

寝た者は顛倒(てんとう)する恐れがない。身を低く屈める者は驕る恐れがない。詩人・バニヤン(1628~1688)イギリス。「ハートで読む英語の名言」加島祥造 当然「逐語」で読まない。読んだら名言にはならない。車に乗らなければ被害者にはなるが、…

見つかれば殺されてしまう。

冤罪を負うて蜚蠊生れけりー笹下蟷螂子(えんざいをおうてごきぶりうまれけり)ゴキブリ自身悪いことをしているとは思っていない、見つかれば殺されてしまう。生れたばかりのゴキブリは間違いなく純真無垢だ。「負うて」は「負ふて」が正しい。うッ・・「・…

ラクビー後進国

日本の秋を尽くして楕円の輪ーbn さっきから仕方ないかと言うハンカチー池田澄子

俳句は読者と共同作業

秋の夜装丁威張る文庫本―bn

事件に巻き込まれた死

けふよりは父亡き日々よ冷奴ー澤井洋子逝かれたお父さんの年齢、看取られた洋子さんの年齢によって解釈、鑑賞は大きく変わってくる。人の死にもいろいろある、多分、誰でもそうだと思うけれど、事件に巻き込まれた死は耐えられない。

文法の間違い

日に三度くすりをのんで秋ふかむー喜多みき子「秋深し」は、冬隣、明日は立冬。「秋深む」は、だいぶ秋が深くなったなぁー、という感慨。この人は決まった時間に何年も薬を飲んでいるのでしょう、四時代で暗くなる冬期、七時でも明るい夏。薬を飲むことによ…

答を出すのは読者

怒号より強き黙あり冬の海―大串 章「より」-①〘副〙(多く形容動詞の上に付けて)それまでの程度をこえて。いっそう、さらに、もっと。 ②〘助詞〙(格助詞)動作の起点となる地点・・・(活用語の連体形について)ことが起ってすぐ後の事の続く意をあらわす…

生死の虚実は問うところではない

冬耕の兄がうしろの山通るー龍太私は、写生は、感じたものを見たものにする表現の一方法と考えている。その逆でもいい。また俳句は「私」に徹して「私」を超えた作品に高めるものだと思っている。例えばこの作品の場合、私の兄でなくてもよろしければ成功し…

清和(季語・初夏)

飯田龍太__帰省子に山が着流しにて暑し__これは内容的には面白い句で、夏休みに久々で田舎へ帰って眺めた山が、真夏の光の中で、まあ着流しのような感じを受けたという句意ですが、これは随分問題がある。「山が着流し」ということが、この作品の眼目で…

話だしたら止まらない

茄子苗の事に二時間奪られけりー藤田湘子 軽い気持ちで質問した・・・相手は専業農家の人ではないと思う。趣味で野菜を作っている人だ、もう、話だしたら止まらない。

俳句鑑賞

冬の坂のぼりつくして何もなしー木下夕邇何もないことはない、何かある。夕邇には何もない物、があった。 山寺に蒟蒻売りや春寒しー鬼城蒟蒻売りと山寺しかない。 雨風に木の芽一刻も休まざるーみどり女確かに,ひと時も休まない。木の芽だけではない、生あ…

名句だと思う

新妻の無為の時間や水中花大輪靖宏「無為」をどのように説くか?水中花も微妙に新妻と絡み合っている。令和の今は新妻も勤めに出るのかな、だとしたら「無為」は働かない。

「飛ぶ蛍」では作意が顕、作品にならない。

人殺す我かも知らず飛ぶ蛍-前田普羅 鶏、豚、牛、馬を、殺せる人はそんなにいない。状況によって、人は殺せる。 十人、二十人、百人殺せば殺人鬼。百万、二百万、一千万人殺せば英雄。トランプさん、ロウハーニーさんが、英雄にならないように願うばかり。…

俳句は物、事を言うものではない

無季俳句、破調、俳句にルールはない。洗濯ものとりいれるとき地球いっぱいー島津亮一読「作者の頭の中だけで発酵している句」俳句は読者と共同作業。作者は読者への挑戦かも知れない。 洗濯ものをとりいれるときに、地球がいっぱい、と思った。と言う事だか…

ヨーロッパにも残暑はあるのかな?

ラクビーや敵の汗に触れて組むー中村草田男日本の残暑にラガーらの走りーbn 日本の残暑にラガーらの走る 「り」と「る」では微妙な違いが生じる。

ウマイ物デモ食ヒタイ

余モ最早飯ガ食ヘル間ノ長カラザルヲ思ヒ、今ノ内ニウマイ物デモ食ヒタイトイフ野心頻リニ起リシカド、突飛ナ御馳走ハ内ノ者ニモ命ジカヌル次第故、月ヾノ小遣銭俄ニホシクナリ、種々考ヲ凝ラシゝモ、書物ヲ売ルヨリ外ニ道ナク、サリトテ売ル程ノ書物モナシ…

一朝にして財布を掃ふ

私月俸三十円迄に昇進仕候故、どうかかうか相暮し可申(もうすべく)とは存候得共、(ありそうらへども)こんなに忙しくては人力代に毎月五円を要し、其外社にてくふ弁当如きものや何やかやでも入用有之(これあり)、又交際も相ふゑ候故、三円や五円一朝に…

捨て子

今捨てる子にありたけの乳を飲ませ=江戸古川柳なくよりもあわれ捨て子の笑ひ顔=・・ゝ・・ ゆるしてください、もうしません。虐待死させるより捨てた方がまだまし。僕なら拾って育てる。僕だけではない、育てる人は大勢いる。

国が自国民を殺す

男と女が裸でアラレモナイ肢体を晒してはいけない、但し、背中に羽をはやしていればかまわない。 まな板の上で牛肉を切り刻めばその色は赤い。まな板の上でフグを切り刻めばその色は白い。 裁判では、牛肉を切断したときにその肉片の色は「何色だったか?」と…

はったりを咬ます

身長169センチ、体重53キロ、二十歳代からその体型は今も変わらない、自慢と思われるかも知れませんが、僕は貧弱な体にコンプレックスを感じていました。 今は63キロ、標準でしょう。 昨日全国チエーン店のラーメン屋で昼食を摂りました、11:45分…

俳句も注釈も控えめで成る

吹降りや琴の胴越す蟻の顔ー内田百閒百閒は生田流の琴の弾きてでもある。外はひどい吹き降りで、あわてふためいた蟻が部屋に入って来たのだろう。置かれた琴の上を横切っていくのだ。「顔」と据えたために、蟻の狼狽した表情までみえるような感じがある。(…